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2012年6月3日 - 2012年6月9日

2012年6月 5日 (火)

再稼働という愚かさ

 大飯原発の再稼働がまさに始まろうとしています。
 しかし、これはどう考えても拙速という以外にありません。原発を再稼働する前にしなければならないことがあるはずです。
 福島で何がどのように起こったのか、その影響が今後どのように出てくるのか、何一つ分かっていません。その検証も済まないうちに、再稼働の話など本来あり得ないのではないでしょうか。

 政府は、福島原発の事故によって放射線汚染が広まったことを認めています。
 また、事故そのものについても、チェルノブイリ原発事故と同じ「レベル7」に相当するものだったことを認めています。(これは実際には事故の第1日目からそうだったのですが、そのことを認めたのは1カ月もたった後でした)

 原子炉・核燃料の状態については、1・2・3号機ともメルトダウンを起してしまったことを認めています。
 圧力容器の底が抜けてしまっただけではなく、格納容器の底まで突き破ってしまっていると推定されているのです。
 これが、日本の地下地盤深くまで落ちていくことは容易に予測できます。
 メルトダウンした核燃料が、地下水を放射能汚染することが考えられるわけです。

 4号機が非常に危険な状態にあると指摘する専門家も少なくありません。1331本の使用済み核燃料と204本の未使用核燃料が燃料プールの中にあり、地震その他の原因から冷却能力が失われたら、遮蔽物がありませんから、これまで以上の放射性物質が大気中に放出されてしまいます。

 政府は、福島県の人たちに、これまでの許容量より20倍も放射能汚染された土地で生活するよう求めています。
 食べ物についての放射線許容量も国際基準の20倍の値を設定しました。いま報道されている食品についての安全性は、すべてこの基準値が前提になっているわけです。
 修復にあたる作業員の被曝許容量も20ミリシーベルトから250ミリシーベルトへと12.5倍も上げ、さらに500ミリシーベルトまで上げようとしています。

『FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン』
 広瀬隆 朝日新書 2011.5.30
P.97
福島第一原発事故から一〇日経過した三月二二日、福島県に続いて東京都でも、水道水から放射性物質が見つかりました。東京都葛飾区にある金町浄水場で、ヨウ素一三一が一リットルあたり二一〇ベクレル検出されたのです。大人の摂取限度は水一リットルあたり三〇〇ベクレル、乳児は一〇〇ベクレルなので、東京都は金町浄水場の水を利用している地域で、乳児には水を飲ませないように呼びかけました。
 このときに私が驚いたのは、乳児の摂取限度が大人の三分の一だということです。地震発生と福島メルトダウン事故からほぼ一週間後の三月一七日に原子力安全委員会と厚生労働省が設置したこの基準を信用してはいけません。放射能の危険性に敏感なヨーロッパやアメリカでは、「乳児の基準は大人の一〇分の一」というのが医学常識になっているからです。しかもこの暫定基準では、野菜類の放射性ヨウ素一三一の摂取制限量は、一キログラム当たり二〇〇〇ベクレルとなっているので、さらに驚きました。国連食糧農業機関(FAQ)と世界保健機関(WHO)によって設置されたCODEX(コーデックス)委員会のガイドラインでは、一〇〇ベクレルです。

 これだけの被害が出ているのに、なお原発を再稼働させようとする気が知れない。
 なぜ、福島で現に事故が起こってしまっているのに、まるで何も起こっていないかのように原発の再稼働を考えられるのか、私にはまったく分かりません。

 しかしながら、こうした感じ方はナイーブに過ぎるのかもしれません。
 つまり、福島で実際に事故が起こってしまったからには、今まで「原発は絶対に安全で事故を起こさない」と言ってきた人たち、「事故が起きる可能性など想定する必要がない」と言ってきた人たちも、さすがに考えを改めるに違いない――というのは、実はことの実態から遠く離れた思考法かもしれないのです。

 これまで絶対安全を言い続けてきた人たちは、実際には安全でないことを知っていて、なおそう言っていたのでした。
 実際には何度も事故を起こし、放射能漏れの事態まで行っていることを彼らは知っていて、なお原発は絶対安全だと言っていたのでした。
 だから、いま福島原発事故というもう一つの事故がそこに付け加わっても、彼らにとっては、これまでと何も変わりはないのでしょう。パターンとしては、これまでと何も変わっていないのです。

 おそらく浜岡の原発で事故が起きても、それでもなお他の原発は止まらないのではないか。
 私には、何がどうなったら、今の推進派が脱原発になるのか、まるで想像がつきません。

 とほうもない強欲と無責任と暗愚によって、日本は滅んでいくのでしょうか。

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